SAPIXなどの進学塾にお通いになっている皆さまへ

大学入試改革の影響? 2018年度中学入試問題の変化

【 学力の3要素<思考力・判断力・表現力> 】を入試問題に取り入れる傾向

2020年度から実施される「大学入試制度の改革」にともない、中学・高校の教育内容の変化について注目が集まっている。
文科省が掲げる「学力の3要素」強化のなかで、特に「思考力・判断力・表現力」の育成は各高校に課せられた重要課題になっています。

そのような背景のなかで、中学入試の問題にも少なからず変化が見られるようになってきました。

全体を見渡したら、2018年度入試においては、そのような変化はまだ大きな波とはなってはいません。来年度以降に先送りされたようにも見えます。
考えられる理由として、ひとつには急激な入試問題の変更を学校側がためらっていること、つまり受験生が受ける戸惑いに対する配慮と問題作成側の方針決定の難しさがあります。
もうひとつは、大学入試制度改革の内容がいまだ流動的で、特に国公立大学の二次・個別試験の内容と私立大学の入試問題の具体的な改変例が見えてこないことがあげられます。
中高サイドとしても自校の入試問題に大胆な変更を施すことには時期尚早の思いがあり、力を入れるべきところは入試問題の改変ではなく、入学後6年間の教育のなかで、新たな大学入試に対応できる力を生徒に身につけさせるかに力点を置いているのが現状と言えます。

特に上位難関校においては、“変革には動じる必要はない”という自己肯定的な強い信念があり、それは受験生側から見れば“入試問題の傾向に変化はない“という安心感につながっています。

受講料などのお問い合わせ

  • 0120-14-3759

受付時間 : 10:00〜22:00

メールでのお問い合わせ

新規お問い合わせ

【 社会的なテーマを扱った問題 】

「社会」での出題やテーマ文を読ませて小問に答えさせて各自の考えを述べさせる形式が多い。

  • AI・未来社会< 芝中(社会【4】問4 >
  • スマホ・SNS< 頌栄女子学院中(社会【1】問7・8 >
  • 訪日外国人< 香蘭女学校中(社会【3】問8 >
  • 長時間労働< 埼玉栄中(社会【3】問3 >
  • 働き方< 西武文理中(社会【5】 >
  • 憲法第9条・前文< 江戸川学園取手中(社会【5】 >
  • 地球温暖化対策< 早稲田実業中(理科【5】【6】 >
    < 慶應湘南藤沢中(昨年)>
  • 女性の労働力率< 工学院大附中(昨年) >
  • 婚姻届< 公文国際学園中(昨年) >
  • シャルリー・エブト本社襲撃事件< 筑波大附属駒場中(社会【3】) >

※筑駒の問題は、決して長文ではありません。小6の生徒がこの文章が理解できるのかどうか分かりませんが、内容の濃い評論文が提示されています。

中でも、働き方< 西武文理中(社会【5】) >は、最近ニュースで取り上げられているタイムリーな問題だと言えます。

「働く」ということについて、次の文章を読み、あとの問に答えなさい。

かつてあるイギリスの経済学者は、「将来は一人が一週間に15時間働けば十分な世の中になる」と言いました。
また、生活を送るために十分なお金を全員に与える「ベーシックインカム」という取り組みを実験的におこなった地域もあります。
さらに、「AI(人工知能)の発達によって不要になる職業」も最近話題となりました。
このように考えると、「人が働くのは当たり前」という考え方自体が大きく変わるのかもしれません。

(問題)働かなくても生活をするために十分なお金が国からもらえるとしたら、あなたは
「働きますか?」
「働きませんか?」
どちらか一方を選んだ上で、その理由を具体的に答えなさい。

「人はお金さえあれば働かないのかどうか」という究極な問いかけに対して、12歳のこどもがどのように答えるのか、実に興味深い問題です。

【 通年の時事問題 】

  • ラ・サール中(社会)
  • 浦和明の星中(社会)
  • 学習院中(社会)
  • 城西川越中(社会)
  • 世田谷学園中(昨年・社会)

【 思考力・表現力を求める問題 】

社会的テーマとは別に、思考力や表現力を求める出題も最近の傾向です。
統計資料や地図、天気図など多様な資料から解答を引き出す読解力が要求されている問題が多くなりました。社会に限らず全教科にまたがる資料もあり、教科の垣根を越えた横断的な学習も今後必要となってくるでしょう。

  • 慶應義塾中等部(社会)
    昨年度までは選択問題の一部として、小問1題だけ短文の記述問題がこれまで出題されていましたが、2018年度は記述問題が独立した大問【7】として出題され、文字数制限もなくなりました。(150字前後を書かせる問題と予想される)
    スマホや携帯を学校に持ち込むことは、どこの学校でも問題になっているので、提案自体は難問ではありません。しかし問題の重要性をどの程度分かっているかをまとめる文章力は、まさに”思考力・表現力の問題”と言えます。
  • 頌栄女子学院中(算数)
    計算問題、文章題、図形問題などが出題されていますが、中には解答に至るプロセスの説明を問う問題が出題されました。
    各々のプロセスを明確に理由付けして解答する練習が必要となります。
  • 渋谷教育学園幕張中(社会)
    【問4】は、理科と社会の垣根を越えた時事問題と言えます。
    飛行機の飛行には空気の薄さや湿度が影響を与えるといった知識が要求されます。

【 今の時流に合った問題 】

  • ゲームを題材にした問題< 海城中(算数【5】)>
    魔王に連れ去られた姫を勇者が救いに行き、連れ戻してくる冒険物語という問題。楽しみながら解けそうな問題ですが、細かい場合分けが必要となり、答えを出すまでには根気が必要となります。
  • 北海道のお土産で有名な商品名の原材料や由来を答えさせる問題
    < 函館ラ・サール(社会)>

国語の問題においても、一般成人社会で扱われる題材(心理の裏表、社会問題についての賛否など)を小学生なりの想像力で考えさせる問題もあり、例え選択問題であったとしても高度な論理的思考力を要求する問題もあります。

大学入試改革の影響が今後どの程度、中学入試問題に反映されることになるか、推移を見守るしかないですが、文科省が求める「思考力・判断力・表現力」を要求する問題が、今後増えてくることだけは、間違いないと思われます。

受講料などのお問い合わせ

  • 0120-14-3759

受付時間 : 10:00〜22:00

メールでのお問い合わせ

新規お問い合わせ

最短で翌日には教師をご紹介できます。

まずはお問い合わせください

  • 人気教師の指導枠の空き状況が知りたい
  • 学習法や志望校対策について個別に相談したい
  • 受講料やプランについて知りたい

教室見学・受講料などのお問い合わせ

0120-14-3759

受付時間 : 10:00〜22:00

各校のお問い合わせ

メールでのお問い合わせ

新規お問い合わせ